簿記知識集は、日商の簿記検定での３級、２級をとるための基礎知識を調べました。また大原などの簿記試験の一助になる情報も記載しております。簿記の通信講座や学校など簿記資格の取得に興味のお持ちの方にお役に立てていただければ幸いです。
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一定期間中に得意先が大量に商品を買ってくれた場合、売上から何％か差し引く場合があります。このようなサービスを「売上割戻し」といいます。割戻しは商品の売上に対して行なわれるので、商品自体の価格が下がることになります。「割引」は金融取引とされていますが、「割戻し」は金融取引ではありません。注意して下さい。
「割戻し」にはいろいろとあり、売掛金から差し引くだけでなく、別途に「現金」で支払われたり、景品や旅行などの実施という形で行なわれる場合もあります。得意先に対して割戻しを行なうことを「売上割戻し」、仕入先から割戻しを受けることを「仕入割戻し」といいます。たとえば、現金で、7,000円の売上割戻しをした場合の仕訳は、以下のようになります。
（借 方） （貸 方）
売上割戻し 7,000 現金 7,000
売掛金を通常の約束の期日よりも早く回収したり、通常は手形支払いなのに現金で支払ってもらった場合に、約束の期日よりも早く回収する程度に応じて割引をすることがあり、これを「売上割引」といいます。これはいわゆる一種の「利息」のようなもので、金融取引として考えます。「値引」とは異なり商品自体の値段が下がったわけではありません。「割引」は、仕入側からは「仕入割引」となり、売り上げた側からは「売上割引」となります。たとえば、「売掛金」10万円の回収に当り、期日前に現金9万6,000円を支払ってくれたことに対し4,000円の「売上割引」をした場合の仕訳は、次のようになります。
（借 方） （貸 方）
現金 96,000 売掛金 100,000
売上割引 4,000
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